胃が悪いと口が臭くなるのは本当?

胃腸が弱いと口が臭くなる?
口臭の原因の多くは歯周病舌苔(ぜったい)など口腔内の環境にあるものの、昔から口臭の原因として「胃」が話題に上ることが多々あります。

少し口臭があるけど胃が悪いんじゃない?

こんな話が日本中で繰り広げられているのは想像に難くありませんが、前述のとおり口臭の原因の多くは口の中に潜んでおり、胃の調子が悪いと口が臭くなるということはありうるのでしょうか?

口が臭いとやり玉に挙げられがちな胃と口臭の関係について取り上げてみたいと思います。

胃の中の臭いが口臭の原因になることはあるのか?

胃が原因で口臭が出てくるケースとして健康不健康に関わらず連想されるのが「にんにく」や「ニラ」を食したことにによる臭いではないでしょうか。

ギョーザなどは口がにんにく・ニラ臭くなる代表的な食べ物で、息の臭いを抑える商品の紹介などでも胃の中の臭いを消すことで口臭を抑制するような表現を使っているCMも目にし、このことからも「胃の臭いが口に上がってくる」という印象を抱かせます。

しかし、実はにんにくやニラの臭いが息に出てくる原因の多くは胃から口に上がってくるものではなく、胃の中で消化・分解され臭いの成分が血液中を回って体臭となったり肺からの呼気として放出されたりすることが主な原因なのです。

そもそも人間は胃と食道の間には逆流を抑えるための「弁」があって、胃の内容物はもちろん臭いも口に戻ってこないような体の仕組みになっており、もしこの仕組みが無ければ誰しも「口臭が常にゲ〇臭い」となってしまいます。

そのため健康な人の胃から口内に臭いが戻ってくることはほとんど考えられず、にんにくなどの刺激臭が胃から上がってくることは基本的にありません。

もちろん胃の臭いがもろに上がってくる「げっぷ」はこの限りではありませんが。

胃の弁が弱っていれば口臭に繋がることも

このように普通は胃と食道の間には逆流を抑える弁が存在するため胃からの臭いが口まで上がってくることはほとんどありませんが、それはあくまでも「健康な人」での話です。

胃周辺の調子が悪く口臭として現れるものでもっともポピュラーなのが胃と食道の間の弁の働きが弱まって起こる「逆流性食道炎」。

逆流性食道炎は本来食道まで上がってくることのない胃の内容物や胃酸が弁や括約筋の弱まりによって食道まで戻ってくることによる胸焼け、口の中に酸っぱいものを感じる「呑酸」などが主な症状になります。

逆流性食道炎では胃の内容物や胃酸が食道や口内など本来上がってきてはいけないところまで戻ってくるため「酸っぱい臭い」「吐瀉物のような臭い」となって口臭に現れてきます。

また、にんにくやニラといった臭いの強いものを食べた時と同様に、胃の働きが弱り消化が上手く行えないと胃で食物の発酵が進みガスが発生、それが血液を回って肺からの呼気などに影響を与えることがあります。

一般的に胃の内容物の臭いが直接口臭になることはないものの、逆流性食道炎や消化不良など何らかの胃の不調によって口臭が引き起こされる可能性はある…と覚えておいて下さい。

「胃が悪いの?」に隠された別の意味も

日本人は相手の心を思いやることに長けるため、「口臭いよ」という相手を傷つけかねない直接的な表現を避ける傾向にあります。

仮に口臭を指摘する場合でも「ちょっと口臭があるけど、胃が悪いんじゃない?」と体の別の器官からの影響を疑う風を装えば相手をあまり傷つけることなく口臭があることを伝えることができるのです。

そう、歯槽膿漏や舌苔などで鬼のような腐敗臭を漂わせている人にもこういった表現を使うことで口臭があることを気づかせ、かつ「胃が悪くないなら…一回歯医者行くといいかもね」など改善へのとっかかりにも使える都合のよい言葉だったりもします。

もし「この人凄まじく口臭いな」と感じた時は「もしかしたら胃が悪いですか?」と言えばやんわりと口臭があることを伝えられますし、逆にそれを言われた場合は自分の口が臭いんだなと自覚ししっかりとケアするようにしたいですね。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする